2019年1月29日火曜日

15年程前:高島屋横浜店での催事に参加したメメット・ギョルソイ氏

今から15年程前に日本の高島屋横浜店でイベント催事に参加した師匠
15年前でしたら、ユネスコアーティストとしての看板なしの頃ですね

どうやって描くのか、実践を踏まえてイベント参加したそうです
当時の写真が、こちら↓
文字は小さくて読めませんが、タイトルは「イズニック焼 実演者:メフメット・ギョルソイ」となっていますね^^

流石、高島屋さんは未来のユネスコ・アーティストを見分けられたのでしょうか!

後ろにあります作品を見ても、何ひとつ変わっていません。500年前のイズニック・デザインを忠実に且つ現在の技法で当時より鮮やかに蘇らせています

今年はトルコ文化交流年2019です

トルコタイル・陶器において現存する唯一のユネスコ・アーティスト、

Mehmet GÜRSOY 氏の作品展示にご興味のある商社・リテール様方、お気軽にご連絡ください → info@kiyomik.com 



2019年1月28日月曜日

師匠のTV50分特番! 

撮影は昨年の7月(私は8月から修行していますので、この撮影風景は見ていません)
半袖シャツを着ている師匠の特番が先日トルコでTV放映されました^^

こちらのリンクからどうぞ↓
Ülke'nin Alın Teri - Mehmet Gürsoy - 24 Ocak 2019

50分番組です!



2019年1月27日日曜日

トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美 2019東京・京都開催!

トルコ共和国大統領府後援による170点に及ぶ美術工芸品・宝飾品が日本は東京、京都で開催されます!

日本ではヨーロッパの古美術や歴史展が溢れている中、トルコの完成された美術品は新鮮に映ると思います 

オシャレを超えた宗教的芸術美術品
金・銀・宝飾品・・・目の保養になりますね~

詳細はこちら→ https://turkey2019.exhn.jp/


綺麗なだけではなく、意味が込められていることに意義のある中東芸術

是非、お出かけください!

2019年1月26日土曜日

ついに完成! 【カタカムナ陶器】Kabartma Tabak

キュタヒアには近代手法として生まれた「Kabartma Tabak」と呼ばれる
絵柄がぷっくりと膨らんだ技法の工芸品があります

はじめて見た時から、頭には「これでカタカムナを描いてみたい!」とイメージしていました

そして、ついに完成! 直径30cm 深さ10cmの大きな鉢皿に【カタカムナ第5・6首】を謳ってみました



この宇宙的なカラーと渦巻文字が私のイメージ通りに仕上がりました♡
大満足です!

小さなお皿に渦巻文字を描いていくのも良いですね 少しずつ作品にしていきます

ヲシテ文字の方が、この技法には向いている感じもしますので
次回はヲシテ文字を描いてみたいと思っています

この「カタカムナ文字」には幾何学模様と通じるメッセージがあります

あまりにもイメージ通り、ピッタリいったので調子に乗ります! 笑


以下の写真は流れるように特殊な加工ペンで描かれたKabartma Tabakです
熟練された作品は美しい! 







第6回【未来の匠】2018 受賞者発表 Zeytinburnu/Istanbul主催 

世の中には素晴らしい方が沢山いらっしゃって
このトルコタイルでは既に受賞常連者となられているイスタンブール在住の
日本人女性「Yumiko KUBOTA」さんが今回の第6回未来の匠賞にて見事、3位を受賞されました!

結果は毎年製本されます

その本が、こちらです

トルコの伝統的な芸術カテゴリーの中に

「Çini」はあります 今回は1位・2位とキュタヒア(

Kütahya)から

そして第3位に窪田さん(Istanbul)です

著作権を考慮しましてご本人にメール連絡しましたところ、
今回はご本人のブログ内、受賞作品のご紹介予定はないとのことですので
掲載許可もいただきましたし、せっかくですからこちらでご紹介させていただきます!
こちらが受賞作の全体図です 9枚のタイルで構成されています
こちらの作品は「サズ様式をベースに、様式化した南天のモチーフを加えた麒麟図」との説明もいただきました

イスタンブール在住・窪田有美子さんと鬼頭立子さんというトルコタイル・絵付師として大活躍の日本人女性お二人のブログはこちらです


今回は第6回ですが、以前にも受賞されています(確か1位も!)
本当に素晴らしいです! 


「Çini」部門において審査員4人のうち、1人は師匠のギョルソイ氏です^^

で、私もいずれは参加しまーす やはり自分のアイディアやデザインを描いてモチベーションを保つのが芸術の道だと信じています

トルコはヨーロッパや米国の様な無題としたゼロからの創作を芸術とする定義ではなく、こういった「伝統的な芸術」には当然ながら必ず歴史やモチーフを理解する必要があります (とはいえ、極めて作風は自由ですが)

私はタイル絵付けに出会ったのは、ここキュタヒアに住んでいるからなのですが、幾何学、歴史がもともと好きなので「イスラム・アート」から理解しています

幾何学模様の美しさは無言のメッセージ 
そこに数学的な法則があり、ハマっています  笑





2019年1月15日火曜日

最新作:生命の樹「Hayat Ağacı」

ついにここまで製作出来るようになりました!
イズニック・デザインの中でもお気に入りのデザインのひとつ、「生命の樹」です


嬉しいです♪

青色のみで描くのですが、不思議と飽きません 青色とは魅力のある色ですね
使用した色:コバルトブルー・青・ターコイズ
背景の技法は師匠が発明したものです そんな素晴らしい技術を惜しみなく教えてくださるんです! 感謝!

実は、このデザイン絵は1520年頃に描かれたものを忠実に再現しています
なんと500年前のデザインなんです! 完璧ですね

日本では磁器文化により、飾るといえば壺や大皿になるかと思いますが、こちらの陶器は食す為の器ではなく飾る為に製作される文化を長く持っています 

こちらが1520年当時に絵付けされたイズニック陶器「生命の樹:Hayat Ağacı」です
6等分された地球からのエネルギーは樹の根元から発信され、生命のエネルギーが継続される願いを込められた意味が読み取れます

素晴らしいデザインですね

この生命の樹は遡るとシュメールに辿り着きます
そしてシュメール時に制定された60進法の6を用いたデザイン、これは幾何学模様に属します シュメールからバビロンへ受け継がれた60進法はペルシャ(現イラン)幾何学模様の元になっていると歴史から読み取れます

シュメールから数えると紀元前4000年からのデザイン! 驚愕!


パワフルなデザイン、改めて感激しました










『キュタヒア』か『キュタフヤ』か

とっても素朴なタイトルですが、今回はKütahya)の日本語読みにつきまして書きます

先に結論を言いますと、「キュタヒア」です


在イスタンブール日本国総領事館の各県案内やWiki、その他公共サイト関連を訪問いただくと全て「キュタヒア」と明記されています

なぜ、このタイトルについて書こうかと思ったのかと言いますと
随分前に日本人ブログに「キュタフヤ」と出て来たり、ショッピングサイトに「キュタフヤ陶器」で検索に出てきたりしますので、長い間、キュタフヤと思われていたのかも知れません

因みにこちらで「キュタフヤ」と発音しても伝わりません
(当然ですね)

ですので「キュタヒア」です

このキュタヒアは歴史を遡れば紀元前1500年まできちんと記録のある文明町です
ローマ帝国より遥か昔、ヒッタイトまで遡れます

ローマ帝国時にはKotiaeion(コティアエイオン)Kotiと呼ばれる人々の町という意味でした。
Kotiaeion: KOTIAIΩN ( KOTI + ΑЄΩN )


こちらはAD217-218当時の硬貨です
ヒッタイト時に鉄の文明を持っていたので、銅や銀の硬貨を製造する技術を継承していたと推測できます
こちらはAD235-238当時の硬貨です
驚くのは、そのデザインの精度の高いこと! 完璧ですね よほど芸術センスのある文明高く教養のある人々が暮らしていたと思います

現在もSNSでギリシャ人とトルコ人は野次を飛ばし合っているんですが、どう見ても同郷! 笑

紀元前1500年より前にも遡れるそうですが、キュタヒア歴史博物館で確認してから記載します


このブログを見て、もし訪問される機会がありましたら是非、参考にしてください


Kütahya Belediyesi Kent Tarihi Müzesi : キュタヒア歴史博物館
住所:Pirler Mahallesi, Germiyan Cd. No:76, 43030 Kütahya Merkez/Kütahya


2019年1月13日日曜日

㊗トルコ政府・教育省長 Selçuk氏のご訪問!

本日はトルコ政府・教育省長のZiya Selcuk氏のご訪問がありました( T.C. Milli Eğitim Bakanı.)


日本でいいますと文化庁になるところですね

トルコにとって貴重な文化遺産であるイズニックデザイン・チニを復活させた師匠の業績は国にとっても大切に継承されることでしょう! 

それにしても、とても背が高い方ですね~



御付きの方もたくさん!(なんとその数50人ほど!驚) 動画では、師匠はイズニックの歴史と赤色の試行錯誤10年間をお話をされています。



左は師匠の義娘さん、中央はセルチュクZiya Selçuk氏、右は師匠Mehmet GÜRSOY氏です



ご訪問記念に「hayat ağacı(生命の樹)」をご進物

私もこのデザインは大好きです!


トルコの皆様にもçini文化の素晴らしさを再認識いただければ嬉しいです




2019年1月10日木曜日

ようこそ!㊗ご訪問 東北芸術工科大学 深井准教授+陶芸専科生徒さん達

本日、日本は東北芸術工科大学の深井准教授ならびに陶芸専科、服飾専科生徒さん計6名さんが師匠のアトリエにご訪問くださいました^^

気温はマイナス10度~3度でしたが、さすが東北の方々ですね、笑顔で一言も寒いとおっしゃられませんでした。

深井准教授は以前、イズニックを訪問されたそうですのでトルコ陶器には詳しく、鮮やかな色に関心されていました。 

そうなんです、青と白(Blue & White )と呼ばれる中国磁器ブームに色(赤・緑)を加えたのが当時オスマン帝国だったキュタヒア・イズニックの職人達でした。

(16世紀始めイラン・タブリーズから陶工を呼び寄せ、学び始めた6角形タイル時も青と白だけでした)

こちらの動画は、高品質の証明であるげんこつによる「カーン!」を師匠が笑顔で披露しているところです。


イズニックは16世紀から宮殿の為にタイル工芸品文化の急発展を成し遂げますが、わずか半世紀ほどしか存続せず、宮殿の注文なくして生き残ることはありませんでした。
そのイズニックデザインを500年ぶりに復活させたのが師匠です。そして、この理由と確立された技術がユネスコに認められました。

方やキュタヒアはイズニックが栄える前から地道に陶器生産を続け、イズニックが衰退した後も継承しています。トルコにおける窯はキュタヒアが最も多く、土地柄、高品質の土を活かした最大の陶器生産地です。


チャイ(çay)を手に師匠と歓談する深井准教授と生徒さん達


中東らしいデザイン陶器


お弟子さんの作業室で工程を説明する師匠
繊細な筆使いを熱心に観察
師匠自らその場でサインし、深井准教授へ御進物
未来の芸術家たちとユネスコアーティストの記念撮影!


500年前のデザインとは思えない程、そのデザインのパワーと完璧さを改めて実感しました。生徒さん達も、そのデザインに圧倒されていました。


ご案内できて光栄でした。
遥々日本からご訪問くださいまして、本当にありがとうございました!




               【東北芸術工科大学】
             https://www.tuad.ac.jp/


2019年1月6日日曜日

師匠 Mehmet GÜRSOY 氏について (2)

今回はトルコ政府製作の動画をご紹介します。

陶器においてキュタヒアでは2人ユネスコより受賞者がいます。
御一人は残念ながら他界されました。後ほど別記載します。

ということで、現存するトルコのユネスコアーティストは師匠のMehmet GÜRSOY 氏のみになります。トルコ政府文化省がいつ製作されたのか不明ですが、おそらく受賞した年ではないかと思います。10年前、若いです!笑 動画に出ているお弟子さんは今も一緒に働いています。これまた若くて当時は可愛かったんですね!笑 

そこで、どのように師匠を紹介しているのか日本語に翻訳してみました。



https://youtu.be/xmFxBI0Z2t4




UNESCO 2009  Living Human Treasure Prize

父親の顔は知らず
息子に名前を与えず

過去・未来を知らず
遺産のみ残った

それがトルコにおけるçiniである

神話は現実に見ることができる

上品かつ優しい宮殿の伝統として
çiniは宮殿の美術品でありオスマン帝国に印象を与えました

独特の美的概念はart of eastによるもの

芸術を理解しない者には、ただの陶器にしか過ぎず、理解する者には王冠となる

チューリップ、ライラック、薔薇の種を火種(火の粉)と共に撒けば(窯に入れると)貴方の心に戻る意味を持つçini

GÜRSOY 氏「çiniとは、一種の陶器である。しかし私の芸術的な理解は目で楽しむ音楽です。この音楽はチューリップ、カーネーション、薔薇、ヒヤシンスを用います。注釈ではとても美しい構図が生み出されます。2つの音符だけで音楽を奏でる音楽家は存在しませんが、私達は青と白の2色のみで楽譜を作ります。

現在の美術館では、この2つの楽譜による装飾品が沢山見られます。」

GÜRSOY 氏「正しく真っ直ぐな矢は放たれ、何れ的に辿りつきます。方や湾曲した弓はいつまでも手に残ります。鍛錬された芸術家は正しい矢となり的に向かいます。正しい芸術家が増えれば、世界は非常に明るい人々で溢れることでしょう。」


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トルコ語は日本語と共に比喩による表現のある言語ですから人によって表現力は違いますが、日本人には理解しやすいと思います。とはいえ、私はトルコ語を習得しているのではありません。パートナーからの英語による理解、そして2歳時程度の私のトルコ語と日本語読解力のみです。
たくさん本を読んでいて、良かった!

動画内のArt of Eastは当然、トルコから見て東のことでして、英語で言う東洋芸術とは限定しません。

この東が深い意味を持ちます。

最近は師匠に日本語を教わりたいとお申し出を受けまして
私のやる気なしトルコ語より師匠の日本語上達に期待しようかと思っています! 笑

2019年1月4日金曜日

師匠 Mehmet GÜRSOY 氏について (1)

ブログは2019年から始めましたが、陶器絵付けの修行は昨年夏から始まりました。

そのきっかけは、トルコの人間国宝UNESCOアーティスト(2009年授与:The UNESCO Living Human Treasure Prize )メメット・ギョルソイ氏の住むトルコはキュタヒアに住んでいたことと幸運にもご本人から修行のお誘いを受けたことに始まります。

人間国宝と書きましたが、トルコにおいて現存する陶芸家部門ではユネスコアーティストは彼のみです。

ギョルソイ氏が2016年に篠山市を訪問された際のリンクを掲載します。
そこにも人間国宝として紹介されています
https://www.city.sasayama.hyogo.jp/pc/mayor/diary/post-1083.html

こちらはトルコ政府による芸術家紹介ページです
http://aregem.kulturturizm.gov.tr/TR-12945/mehmet-gursoy-cini-sanatcisi.html

作品展示されているスミソニアン美術館の芸術家紹介ページ
https://folklife.si.edu/online-exhibitions/modern-islamic-ceramics/artists-spotlight-mehmet-gursoy/smithsonian


ググると本当に沢山活躍されていることが分かります

日本も人類史上、重要な文明発祥地ですが
トルコはその長い歴史の中で地球規模の文化遺産が沢山ある土地柄、沢山の芸術家がいらっしゃいます。

この小さな町、キュタヒアについても別記載しますが驚愕の歴史を持つとても古い町です。ひと昔前までは町全体、全員が陶器に関わっていたとされる程ですから陶器絵付け人口は今でも多いのです。特に女性に多く、家でも作業可能な点も継承されている点です。

もう、ここまで来ると私もヤルしかない!
キュタヒアの一員になった気分で修行中です。


そんな素晴らしい師匠なんですが、ご自身には完璧主義、他人にはとっても気さくなんです。
そしてトレードマークでもあるカラフルなスーツ姿。

エネルギーを発信する人というのは、こういう方なんだな、と傍で感じます。



住所:Pirler mah. Germiyan cad. Mavi Konak No 52, 43100

Mehmet Gürsoy IZNIK TILES  https://www.iznikcini.com/

2019年1月3日木曜日

手描きの絵付けと機械プリントの違い

最初の投稿は手描きと機械プリントの違いです。

私は昨年の夏より絵付けを習っているのですが、習うまではこの小さな町に溢れる陶器の違いに気づきませんでした。

全て同じ様な土産品に見えていたのです。

こちらの写真をご覧ください
手描き(左)機械プリント(右)です


左はカロと言ういわゆるタイル芸術品 (手描き絵付け陶器全般をチニçiniと言います)
右はモチーフをプリントした鍋敷き土産品

真のターコイズ色は、手描きの作品により鮮明に出ています
コバルトブルーも一目瞭然!

こうして並べてみてその違いに驚きました。用途別とはいえ、その存在感が各段違います。(個人的には気兼ねなく使用できるので土産品も好きです^^)

このタイルなんですが、なんとその成分85%はクォーツ(Quartz:石英:水晶)で出来ているんです!中指のげんこつで叩いてみるとカーンと高い気持ちの良い音がします。

それはお高いはず・・・笑

で、水晶は人と電子交流出来るので手のひらで触るとネガティブエネルギーを吸い上げ、ポジティブエネルギーに交換してくれるそうです。鉱物ですから、温かみを感じるんですね

私は大変幸運なことに、トルコの陶器では唯一の現存されるユネスコアーティストのギョルソイ氏(UNESCO Artist Mehmet Gursoy氏)より伝授いただいています。彼のタイル成分のお話をしていますが、お土産屋さんはクォーツを良くて60%ほどの割合で造っているそうです。雑学になりますが、芸術品と考えるとギョルソイ氏の拘りに納得出来ます。

このタイル文化が中東文化の神髄と思っている私です。
その辿り着く先はシュメールまでいくのではないかと個人探索勉強中です。

ちなみにトルコ語で陶器全般をチニçiniと言いますが
トルコ語で中国のことをçinと言います。 中国では古くからブルーホワイトによる陶磁器は世界旋風を巻き起こしていましたから、もてはやされていた中国のデザインを真似たのは明らかです。後には、中国がイスラム柄を陶磁器に取り入れるようになります。

大陸続きとは、文明交流が盛んなんですね